世界チャンピオンの本格中国料理店

横浜中華街をもっと知ろう〜中国に関する豆知識〜

知識

2015.10.01

横浜中華街での乾杯は、中国酒のフェラーリ「白酒」で!

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“中国酒のフェラーリ”と呼ばれるほど、高値で取引される銘柄もある白酒(パイチュウ)。横浜中華街で中華料理を楽しむのなら、中国酒についても中国式を見習いたいもの。日本ではあまりなじみのない白酒についての基礎知識をチェックしておきましょう。

白酒の歴史と種類

中国では、醸造に使ったと見られる紀元前4000年ごろの壺などが発掘され、すでにそのころには酒造が行われていたことを物語っています。史書に記録された最古の王朝である夏(紀元前2000年ごろ〜紀元前1600年ごろ)の時代には、酒が献上されたという文献が残っています。
北斉(西暦550~557年)のころまでは、穀物などを原料に発酵させて作る醸造酒が主流でしたが、蒸留の技術が普及するにしたがって、アルコール度数の高い白酒が好まれるようになりました。
原料を麹で発酵させ、蒸留したものを瓶に貯蔵して熟成させるというのが、白酒の一般的な作り方です。白酒にはいろいろな種類がありますが、主に「原料」「香り」「アルコール度数」によって以下のように分類することができます。

原料による分類

・穀物白酒:原料にコウリャン、トウモロコシ、米、大麦などを使用したもの。
・薯乾白酒:原料にサツマイモ、ジャガイモ、キャッサバなどを使用したもの。
芋類を原料とした薯乾白酒はアルコール度数が高くなりますが、品質は劣るといわれます。対して穀物白酒は品質の優れたものが多く、白酒の有名銘柄の多くがこの原料による製法を採用しています。

香りによる分類

・醤香タイプ:濃厚にして高雅、柔らかな甘みが特徴。代表的な銘柄は茅台酒。
・濃香タイプ:芳醇にして濃厚な香りがいつまでも残るのが特徴。代表的な銘柄は瀘州の老窰特曲。
・清香タイプ:透明にして優雅、さわやかな印象を残すのが特徴。代表的な銘柄は汾酒。
・米香タイプ:蜜を思わせるすがすがしさと柔らかさが特徴。代表的な銘柄は桂林の三花酒。

アルコール度数による分類

・高度酒:アルコール度数が51〜67%の白酒。
・中度酒:アルコール度数が38〜50%の白酒。
・低度酒:アルコール度数が38%以下の白酒。

白酒のテイスティング方法

白酒の飲み方はストレートが基本。氷を浮かべたオンザロックも最近では許されているようです。中国の乾杯では、銘酒といわれる「貴州茅台酒
を小さなグラスにストレートで注ぎ、それを繰り返し飲み干すというのが慣例となっています。
貴州茅台酒はスコッチ・ウイスキーやコニャックと並んで世界三大名酒と呼ばれるもので、元来はアルコール度60度以上でしたが、近年では50度以下のものも作られるようになりました。
名酒ならではの飲み方として、独特の品評法が考案されています。まず、白酒の入った小さな杯を持ち上げ、鼻に近づけます。距離は7センチぐらい。杯をのぞき込むようにして、香りをかぐ準備をします。最初は杯を動かさずに鼻から息を吸い込み、次に杯を静かに回して、より強い香りをかぐようにします。
品評会でいろいろな白酒を比べる際には、淡い香りのものから濃厚なものへと口に含むようにします。飲み干すか吐き出してから、鼻に抜ける酒気で刺激の有無や、舌に残った後味で苦味や渋味を感じ取ります。最後にお茶で口を洗い、残った甘味や雑味などの有無を調べるというのが、白酒独特のテイスティング方法です。

食文化の理解を深める白酒の存在

餃子や春巻にはやっぱりビール、エビチリにはワイン……などと、おしゃれな雰囲気で食事を楽しめる中華料理店も増えてきました。好きなものを好きなように飲み食いするのは、中華料理を楽しむ基本。とはいえ、中華料理とともに食文化を育んできた白酒を抜きに中華料理の楽しみを語るのは、画竜点睛を欠くといわれてしまうかもしれません。
横浜中華街でグルメを楽しもうと思ったときに、最初の乾杯で白酒を注文すれば、周囲の目が変わるだけでなく、きっと卓上に並ぶ料理の味わいも変わってくるはず。グルメ度アップに加えて異文化への理解を深めるためにも、まずは白酒で乾杯から始めましょう!

参 考

  • 中国酒|お酒の基礎知識
  • 白酒の分類|北京へようこそ
記事で紹介している通販商品やレストランのコース等は掲載当時の内容となります。
最新情報につきましてはオンラインストアや各グルメサイトをご参照ください。
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