うんちく
2015.11.01
医食同源!中華的・おいしくて健康によい食材とは?
「健康は食から。身体に入るものはすべて薬」。このように、中国では昔から食を健康の中心として大切に考え、さまざまな病も毎日の食事から防げると考えてきました。
医療と食事の源は同じと考えることを「医食同源」といいますが、日本でもおなじみの食材にも、この医食同源の考えはあてはまります。いつもの食材には、身体にとってどのようなよい働きがあるのでしょうか? 中華料理における、医食同源の視点でご紹介します。
基本的な食材にはどんな役目があるの?
ふだんの食卓で何気なく食べている、たまねぎ、にんじん、じゃがいも、ほうれん草などにも、医食同源はあてはまります。おなじみの食材にどんな働きがあるのか、代表的なものをピックアップしてみましょう。
たまねぎ
利尿作用を促し、むくみ改善に働きかける。体を温め、疲労回復を促す。
にんじん
胃腸の働きを整え消化を促す。かすみ目やドライアイなど目の疲れに。
じゃがいも
胃潰瘍や十二指腸潰瘍の緩和。ストレスの軽減。
ほうれん草
便秘を緩和させる。肌や髪の毛の保湿。目のかすみや充血が気になるときにもおすすめ。
豚肉
滋養強壮にすぐれる。病気を防ぎ、体を丈夫にするのに役立つ。
鶏肉
胃腸のバランスを整える。身体を温める。腎臓の機能を高める。
お米(うるち米)
丈夫な身体を作る。消化器官の機能を高める。
蕎麦
消化機能を高める。お腹の働きを整え、下痢を緩和させる。
温活に取り入れたい、身体を温める食材
体温を上げることは、身体の免疫力を高め、健康な身体にづくりに役立ちます。冷え症の人の温活なら、身体を温める食材を積極的に食べるとよいでしょう。唐辛子やコショウ、山椒のような香辛料、ショウガやネギ、ニンニク、ネギのような香りの強いもの、カボチャやからし菜もおすすめです。中華料理には、これらの食材がふんだんに使われています。
フルーツなら、杏、桃、ザクロ、ナッツ類なら松の実やくるみ、栗もよいでしょう。鶏肉、羊肉、豚レバーなどの肉類も身体を温めます。ふだんの料理に取り入れて、温活に役立ててみてはいかがでしょうか?
夏野菜は、温めて食べる
今では、1年中さまざまな野菜を食べることができますが、夏が旬のものは身体を冷やす働きがあるとされています。そのため、冬にトマトやレタス、キュウリのような夏野菜たっぷりの生野菜サラダを食べることは、温活にとってNGです。夏野菜は火を通し、温めて食べましょう。トマトと卵の炒め物、レタスのスープ、キュウリと豚肉のごま油炒めなど、中華メニューにある料理なら、健康を考えた温活中にもおすすめです。
風邪をひいたら、この食材であったかメニュー!
健康食材の代表格である、ショウガやネギ、鶏肉は、身体を温めたり発汗を促したりして、風邪を追い払う効能があると考えられています。風邪をひいたときは、身体がだるく、節々が痛くなることもあるでしょう。体内の五臓六腑のバランスが崩れた状態です。そのため、風邪をひいたときは消化のために内蔵に負担のかからない料理がおすすめ。なかでも中華粥は消化もよく、風邪の引きはじめに食べると、身体がすっきりとします。簡単レシピをご紹介しましょう。
鶏の中華粥
鶏肉は骨付きのブツ切りを用意します。サッと熱湯にくぐらせて、血合いや臭みを取り除いておきましょう。土鍋に、スライスして干したショウガとみじん切りのネギ、お米、鶏肉を入れたら、水をひたひたに張って中火にかけます。沸騰してきたら弱火にし、たまにかき混ぜながらお米が柔らかくなるまで煮込んだらできあがりです。
お米がくずれて粒がなくなり、ドロリとしたとろみがつくまで煮るとよいでしょう。鶏の骨からおいしいスープが出て、ショウガやネギの香りが食欲を誘います。食べるときは、塩少々で味を調えます。アツアツをいただけば、身体の芯から温まるでしょう。
健康は毎日の食卓から
中華料理の医食同源の考え方を、いつもの食卓に取り入れてみませんか? 中華料理にしなくても、食材の働きを意識することで、医食同源の恵みを受けることができます。おいしく食べて、健康な毎日を過ごしましょう!