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観光

2016.04.01

横浜市指定文化財めぐり~横浜市イギリス館~

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日本と西洋の文化が入り混じり、独特の雰囲気を持つ横浜。横浜市の重要文化財に指定されている建築物のひとつ「横浜市イギリス館」は、情緒豊かな横浜を象徴するかのように美しい佇まいを見せています。今回は、横浜の歴史と建築の魅力を堪能できる横浜市イギリス館を訪ねてみましょう。

昭和12年に誕生したモダンな建物

横浜市イギリス館は、港の見える丘公園に併設している横浜市指定有形文化財。1937(昭和12)年、上海の大英工部総署の設計により、英国総領事公邸として建てられました。鉄筋コンクリート2階建ての洋館で、高さのある天井や重厚なドア、広いアーチ窓などがあしらわれた、気品と伝統が感じられる英国調のモダンな建物です。その広大な敷地や規模からは、当時の権威が感じられます。
白い壁と赤い屋根瓦のコントラストが美しくも爽やかで、東アジアの領事公邸のなかでも上位に格付けられていたといわれているのも納得。とても風格のある外観です。
横浜市イギリス館は、庭も見どころの一つ。バラの季節になると隣接する横浜市のローズガーデンが一斉に色づき、建物がバラの花に囲まれているように見えます。その姿は一見の価値ありです。

横浜市イギリス館の館内へ

では、横浜市イギリス館の中へと入ってみましょう。
堂々たる佇まいをした外観とはまたひと味異なり、伝統を感じさせる内装が広がります。1階にはサンポーチや客間、食堂が並び、広大なテラスもあります。2階には4月にリニューアルされたばかりの寝室や展示室、化粧室が設けられ、大きな窓からは庭や横浜港を眺めることもできます。
地下には当時、ワインセラーも完備。東側の付属屋は使用人の住居として使われていたそうで、畳敷きの部屋もあるというのが興味深いですね。
玄関脇にはめ込まれたジョージ6世の時代を示した王冠入りの銘版も印象深いです。英国で最も内気な国王として知られるジョージ6世は、現在の王室人気の基礎をつくった立役者だといわれています。
また正面脇には、「BRITISH CONSULAR RESIDENCE」と書かれた銅版も。こうした銘版や銅板からは、かつて英国総領事公邸であった面影と歴史を感じることができます。

重要文化財を利用できる

イギリス館は1969(昭和44)年に横浜市が取得し、公共の施設となりました。1階ホールはコンサートに、2階集会室は会議などに利用されています。
1階ホールや2階集会室は、「横浜市市民利用施設予約システム」を利用すれば、私たちも申し込みが可能です。重要文化財を利用できるチャンスなので、興味がある方はぜひお試しください。
観光で立ち寄った際も、無料で見学することができますし、ハロウィンやクリスマスなどイベントに応じて室内の装飾が変化したり、コンサートが行われていたりするので見応えは十分です。

情緒あふれる指定文化財にぜひ立ち寄って

シンプルでありながら当時の洋館の魅力がふんだんに詰め込まれている横浜市イギリス館。港町・横浜ならではの由緒あるおしゃれな指定文化財は、観光で立ち寄りたいスポットのひとつです。
港の見える丘公園を散策する際は、ぜひ横浜市イギリス館の見学も同時にお楽しみください。活気あふれる横浜中華街とはまた違う静かな佇まいで心穏やかな時間を過ごすのも一興ですね。

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