グルメ
2016.07.12
横浜中華街の「お粥」はなぜおいしいの?
日本では、病中や胃腸の調子が悪いときに食べるイメージが強いお粥。しかし中国では朝食で食べられることが多く、毎日のように食べるもの。横浜中華街では、お粥を食べるために行列ができるほど人気があります。
同じお粥であるはずが大きくイメージが違うのは、一体なぜなのでしょうか。今回は、中華粥のおいしさの秘密に迫ります。
日本のお粥と中華粥の違い
日本のお粥と中華粥の違いを知るためには、まずは、それぞれの特徴を知ることから始めましょう。
日本のお粥はとてもシンプル。米と水だけで作ります。研いだ米に水を吸わせ、その米に水を加えてフタをして加熱します。そして、沸騰したら弱火にして炊き上げると完成です。
一方の中国粥は、地域によって作り方が若干違いますが、日本でもポピューラーなのは広東風のお粥でしょう。広東風の最大の特徴は、米に油を絡ませること。サラダ油やごま油を米に絡めてから炊き上げます。水からでなく沸騰した状態から炊き始めるのもポイントです。熱々の鳥がらスープに米を入れ、肉や魚介類を加えてじっくりと炊き上げます。
中華粥の魅力
日本のお粥とは製法から異なる中華粥。その魅力は、やはりだしの旨味にあるでしょう。
中華粥は煮込めば煮込むほどおいしくなるといわれており、米粒の原型がなくなるまで煮込むのが一般的です。米が割れることを「米の花が咲く」といい、日本のお粥のようなドロッとした食感でなく、サラサラの食感に炊き上がります。このような中華粥を作るには、専門店では3〜4時間かかるといわれており、手間と時間を要する料理でもあります。
また、シンプルな日本のお粥と異なり、バラエティが豊富なのも嬉しいところ。
お粥を炊く際に、鶏の手羽先やもも肉、ささみなどの肉類や、ホタテ、貝柱、白身魚といった魚介類などの具材を入れて炊くだけでなく、ザーサイ、香菜、ピータンなどの薬味を添えて食べます。
薬味が多いだけでなく、お粥を食べるときは、点心や油条と呼ばれる細長い揚げパンを添えることも多いので、何を合わせるかによって、味の幅が無限大に広がっていくのです。
栄養豊富でおいしい中華粥
朝や病中は食欲がわきにくいものですが、おいしい中華粥なら思わず食べたくなることもありますね。
そもそも中華料理では体を温めることが健康につながると考えられているので、食べることで体が温まるお粥は、健康を考える人にとっておすすめしたい料理であると言えます。具材に気を配ることで、消化が良く栄養豊富な料理として食べることができますね。
本格的な中華粥は難しいので、自宅では日本のお粥スタイルで楽しみましょう。炊き上がったご飯を使ってぱっと煮込むことで時間短縮になります。また、お肉の中でもヘルシーなササミを使ったり、広東風の中華粥でもよく見かけるショウガを刻んだものをたっぷり入れることで、体の中からぽかぽかとしてくるお粥に仕上がります。
皇朝でもお粥は人気で、オーダー式バイキングのメニューの中にも、ホウレンソウの3倍に近い鉄分が含まれた緑豆と食物繊維をたっぷり使った「緑豆入りのヘルシー美容お粥」や、味に深みの出る干し貝柱を使った「干し貝柱入りお粥」などが登場します。自宅では出せないプロの味を、たっぷりと堪能いただいていますよ。
横浜中華街でお粥の概念が変わる!
これまで「お粥なんて」と中華粥を食べてこなかった方も、食べてみるとその味に驚くこと請け合いです。
自宅で作ってもおいしいですが、横浜中華街なら本場の味を楽しむことができます。プロがこだわりをもってつくった絶品の中華粥を、ぜひ食べに来てください。